アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性の皮膚の病気です。
皮膚バリア機能の弱さ、アレルギー体質、汗・乾燥・ストレスなどの環境要因が複雑に関係していると考えられています。
かゆみで眠れなかったり、集中できなかったり、見た目の変化でつらい思いをされることもあり、早めに適切な治療を始めることが大切です。
日高クリニックの治療方針
アトピー性皮膚炎は、症状により治療の仕方が変わります。
当院では、日本皮膚科学会ガイドラインに沿って、
- スキンケア・生活指導
- 外用治療
- 内服治療
- 光線療法
- 生物学的製剤(注射)
を組み合わせて、続けやすく再燃しにくい治療を行っています。
① スキンケア・生活指導
薬だけでなく、肌を守る基礎づくりがとても重要です。
- こすらない入浴方法
- 適切な保湿(量・タイミング)
- 衣類・寝具などの刺激対策
- 汗・乾燥・ストレス対策
日常でできる工夫を丁寧にお伝えします。
② 外用治療(塗り薬)
症状に応じて薬を使い分けます。
● 寛解導入療法(症状が強い時期)
炎症やかゆみを短期間でしっかり抑えることが大切です。
主な使用薬剤
- ステロイド外用薬
- コレクチム軟膏®(JAK阻害外用薬)
- タクロリムス外用薬
- モイゼルト軟膏®(PDE4阻害薬)
- ブイタマークリーム®(AhR調整薬)
症状・部位に応じて最適な強さを選択します。
● 寛解維持療法(良くなってきた時期)
症状が改善した後は、週2〜3回の間欠的外用(プロアクティブ療法)で再燃を防ぎます。
特徴
- ステロイドの使用量を減らす
- 非ステロイド外用薬(コレクチム/モイゼルト/ブイタマー等)を積極的に使用
- 良い状態を長くキープ
③ 内服治療(飲み薬)
- 抗アレルギー薬
- 漢方薬(必要な場合)
生活リズムに合わせて負担の少ない処方を行います。
④ 光線療法
外用のみで足りない場合に併用します。
- ナローバンドUVB療法(広い範囲に)
- エキシマライト(308nm)(限局・強い部位に)
薬を減らす目的でも活用できます。
⑤ 生物学的製剤(注射治療)
中等症〜重症例で検討します。
炎症やかゆみの原因となるサイトカインを標的とする最新治療です。
当院で対応可能な薬剤
- デュピルマブ(デュピクセント®)
- レブリキズマブ(イブグリース®)
- トラロキヌマブ(アドトラーザ®)
- ネモリズマブ(ミチーガ®)
治療歴や保険適応を踏まえて丁寧に評価します。
維持治療の重要性
アトピー性皮膚炎は「良くなったあとも大切」です。
- 悪化時:集中的に抑える
- 寛解時:維持外用で再燃予防
このメリハリが安定した肌状態の鍵です。
日高クリニックの特徴
- 皮膚科専門医による診療
- 寛解導入・寛解維持を明確化した外用治療
- ステロイド以外の外用薬も積極的に使用
- ナローバンドUVB・エキシマライト対応
- 生物学的製剤導入可能
- 小児から成人まで幅広く診療
お気軽にご相談ください。