アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う慢性的な皮膚の炎症疾患で、多くの方を悩ませています。当院では、従来の治療法に加え、近年登場した新しい治療薬であるデュピクセント、ミチーガ、アドトラーザ、イブグリースといった生物学的製剤も取り扱っております。
生物学的製剤とは
生物学的製剤とは、アトピー性皮膚炎の症状を引き起こす特定の物質の働きを抑えることで、皮膚の炎症やかゆみを改善する注射薬です。従来の治療薬であるステロイド外用薬や保湿剤などと併用することで、より効果的な治療が期待できます。
当院で取り扱っている生物学的製剤
デュピクセント(デュピルマブ)
- 特徴: IL-4とIL-13という2つの物質の働きを抑えることで、皮膚の炎症を改善します。
- 対象: 重症のアトピー性皮膚炎の患者さん
- 効果: 皮膚の炎症やかゆみを軽減し、生活の質を向上させます。
ミチーガ(ネモリズマブ)
- 特徴: かゆみに関わるIL-31という物質の働きを抑えることが特徴です。
- 対象: 皮膚の炎症が軽度でも、かゆみが強い患者さん
- 効果: 強いかゆみを鎮め、掻きむしりによる症状悪化を防ぎます。
アドトラーザ(トラロキヌマブ)
- 特徴: IL-13という物質の働きを抑えることで、皮膚の炎症を改善します。
- 対象: 重症のアトピー性皮膚炎の患者さん
- 効果: デュピクセントと同様に、皮膚の炎症やかゆみを軽減します。
イブグリース(レブリキズマブ)
- 特徴: IL-13という物質の働きを抑えることで、皮膚の炎症を改善します。
- 対象: 重症のアトピー性皮膚炎の患者さん
- 効果: デュピクセントと同程度の効果が期待できます。
これらの薬の使用について
- これらの薬は、いずれも2週間または4週間に1回、皮下注射します。
- ステロイド外用薬や保湿剤などの従来の治療法を一定期間行っても、症状が十分に改善しない場合や、既存の治療法で副作用が出てしまい、継続が難しい場合などに適応となります。
注意事項
- これらの薬は、アトピー性皮膚炎の症状を改善する効果が期待できますが、副作用もあります。
- 主な副作用としては、注射部位の反応、感染症、アレルギー反応などが挙げられます。
当院での治療について
当院では、アトピー性皮膚炎の患者さん一人ひとりの症状や状態に合わせて、適切な治療法を提案しています。デュピクセント、ミチーガ、アドトラーザ、イブグリースなどの新しい治療薬も取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。
アトピー性皮膚炎の治療について
アトピー性皮膚炎の治療は、薬物療法のほかに、スキンケアや生活習慣の改善も重要です。
- スキンケア: 保湿剤をこまめに塗り、皮膚の乾燥を防ぎましょう。
- 生活習慣: ストレスを溜めないように、十分な睡眠を取り、バランスの取れた食事を心がけましょう。
当院では、患者さんがより快適な生活を送れるよう、総合的なサポートを提供しております。まずはお気軽にご相談ください。