乳児湿疹は、赤ちゃんによく見られる皮膚のトラブルですが、その種類や原因は様々です。当クリニックでは、赤ちゃんの肌の状態を丁寧に診察し、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。
乳児湿疹の種類と特徴
新生児ざそう(乳児にきび)
生後2~3週間頃に顔に現れる赤く小さなぶつぶつです。ホルモンバランスの変化が原因で起こることが多く、通常は数週間で自然に治ります。
脂漏性湿疹
頭皮、眉毛、耳の後ろなどに黄色いかさぶたやフケのようなものができます。皮脂の分泌が過剰になることが原因で、かゆみはあまり伴いません。
乾燥性湿疹
頬や体に赤みやかゆみ、カサカサした状態が現れます。乾燥した環境や肌のバリア機能が未熟なことが原因です。
あせも
汗をかきやすい首や脇、おむつの中などに小さな赤いぶつぶつができます。高温多湿な環境や、汗をこまめに拭き取らないことが原因です。
アレルギー性湿疹
食物アレルギーやアトピー性皮膚炎が原因で起こることがあります。症状が全身に広がることもあります。
乳児湿疹の原因と影響
- 肌のバリア機能が未熟:赤ちゃんの肌は大人に比べて外部の刺激を受けやすい状態です。
- 乾燥:冬の乾燥や頻繁な入浴により、肌が乾燥して湿疹が悪化することがあります。
- 摩擦:服の繊維やおむつの擦れが原因になることがあります。
- アレルギー:食物アレルギーやアトピー性皮膚炎によって、湿疹が全身に広がることがあります。
湿疹が長引くと肌が傷つき、細菌感染を引き起こす可能性があります。また、かゆみにより赤ちゃんが不快に感じ、睡眠不足やイライラの原因になることもあります。
当クリニックでの治療とケア
当クリニックでは、赤ちゃんの肌の状態を詳しく診察し、湿疹の種類や原因を特定した上で、以下の治療を行います。
- 保湿剤の処方:肌の乾燥を防ぎ、バリア機能を回復させるために保湿剤を処方します。
- ステロイド外用薬の処方:炎症が強い場合は、ステロイド外用薬を使用することがあります。
- 抗ヒスタミン剤の処方:かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン剤を使用することがあります。
- 生活習慣のアドバイス:入浴方法、保湿方法、衣類の選び方など、自宅でのケア方法をご説明します。
ご家庭でのケアのポイント
- 保湿:毎日、保湿剤を塗って肌を保護しましょう。
- 清潔な環境:部屋の温度や湿度を適切に保ち、清潔な環境を作りましょう。
- 優しいケア:肌をこすらず、優しく洗うようにしましょう。
- 刺激を避ける:刺激の強い石鹸や柔軟剤の使用は避けましょう。
- 食事:アレルギーが疑われる場合は、医師と相談の上、食事療法を検討しましょう。
乳児湿疹は、適切なケアを行うことで多くの場合、自然に治癒します。しかし、ご心配な場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。当クリニックでは、赤ちゃんの肌の状態を丁寧に診察し、ご家族と一緒に赤ちゃんの肌を守っていきます。